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本学における取り組み
ナルトオレンジは今から約300年前に淡路島で誕生した固有種です。その果皮には現代の柑橘にはない濃厚な香りが含まれ、品種改良や加工食品の未知なる可能性を多く秘めています。この貴重な遺伝資源を守り、新たな可能性にチャレンジするために本学では文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の支援を受け、地元の方々と連携しながら2015年度より以下の8つの取り組みを行っています。ここではその取り組み内容について簡単にご紹介します。
図
8つの取り組み
  • 遺伝資源の保護および生産管理技術の確立
  • ナルトオレンジの資源分析の把握と立地特性の分析
  • ナルトオレンジの成分分析
  • ナルトオレンジの加工品開発
  • 野生動物がナルトオレンジ栽培に及ぼす影響
  • 害獣の有効利用
  • 地域と連携したナルトオレンジの販売促進活動
  • ナルトオレンジの関する情報の集約および発信
①遺伝資源の保護および生産管理技術の確立
①遺伝資源の保護および生産管理技術の確立
 現在、淡路島において販売用のナルトオレンジを栽培している生産者数は減少しており、年齢も高齢化しています。また、後継者も不足しており、現在の生産者が栽培を続けられなくなると閉園するケースが増えています。このような状況を放置すると、将来的にはナルトオレンジの遺伝資源が絶滅する可能性も考えられます。そのような状況を回避するため、本学においても独自にナルトオレンジを栽培し、遺伝資源を絶やさないための品種保存に取り組みます。また、現役の生産者や淡路農業技術センターより生産管理技術を習得し、新規生産者への苗木供給や技術提供などができる態勢を確立する予定です。
②ナルトオレンジの資源分布の把握と立地特性の分析
②ナルトオレンジの資源分布の把握と立地特性の分析
【資源分布の把握】
ナルトオレンジの現在の生産地、出荷量、栽培管理状況など、6次産業化を検討する際の、基礎情報を収集します。

【獣害発生状況】
ナルトオレンジの生産支障要因である、鳥獣害の発生状況と防除の現状について調査します。
③ナルトオレンジの成分分析
③ナルトオレンジの成分分析
  1. 淡路島特産のナルトオレンジの成分を明らかにし、ウンシュウミカンやレモンなどの他の柑橘類 の成分と比較する。
  2. ナルトオレンジの香りについても、他の柑橘類と比較する。
  3. ナルトオレンジの機能性を調べ、他の柑橘類と比較して、その優位性を探る。
④ナルトオレンジの加工品開発
④ナルトオレンジの加工品開発
  1. ナルトオレンジの果汁や果皮からエキス分の抽出方法を開発する。
  2. ナルトオレンジの果汁や果皮、またエキス分を用いた商品価値を探り、他の柑橘類を用いた加工 品と比較してその優位性を探る。
⑤野生動物がナルトオレンジ栽培に及ぼす影響
⑤野生動物がナルトオレンジ栽培に及ぼす影響
【資源分布の把握】
ナルトオレンジの現在の生産地、出荷量、栽培管理状況など、6次産業化を検討する際の、基礎情報を収集します。

【獣害発生状況】
ナルトオレンジの生産支障要因である、鳥獣害の発生状況と防除の現状について調査します。
⑥害獣の有効利用
⑥害獣の有効利用
  1. ナルトオレンジ害獣被害防止対策について実態を調査し、効果的な手法を考える。
  2. 害獣の地域資源利用の可能性を調査し、ジビエなどの適切な利用法を提案する。
  3. 狩猟技術伝承の体制を整備し、持続的な獣害対策の方法を提案する。
⑦地域と連携したナルトオレンジの販売促進活動
⑦地域と連携したナルトオレンジの販売促進活動
 ナルトオレンジは産直市場など販売が一部の店舗に限られているため、地元でも日常的に購入することは困難で、飲食店などでもナルトオレンジを使ったメニューを見かけることはほとんどありません。そこで、もっと多くの人にナルトオレンジの魅力を知ってもらうために、本学部と地元の飲食店等が連携して新たな加工品を開発し、淡路島内外に流通させてナルトオレンジの認知拡大を図ります。
⑧ナルトオレンジに関する情報の集約および発信
⑧ナルトオレンジに関する情報の集約および発信
 ナルトオレンジは個々の生産者が産直市場などに直接卸すケースが多いため、販売箇所が限られています。また、その名称から「徳島発祥の柑橘」との誤解も多いのが現状です。そこで、ナルトオレンジの由来や栽培状況、購入方法、美味しい食べ方等、本プロジェクトにより得られたナルトオレンジに関する情報を集約し、インターネットで発信することで多くの人の関心を集め、ナルトオレンジの認知度の向上を図ります。
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